[ゆけむり通信 番外2012]

  • 3/1/2011
    『ロミオとジュリエット』
    東京宝塚劇場
  • 3/4/2011
    『蝶々さん』
    シアター1010
  • 3/8/2011
    『記者と皇帝』
    日本青年館
  • 3/9/2011
    『三月大歌舞伎 昼の部(恩讐の彼方に/伽羅先代萩~御殿~床下/曽我綉俠御所染~御所五郎蔵)』
    新橋演舞場
  • 3/10/2011
    『三月大歌舞伎 夜の部(浮舟/筆屋幸兵衛/吉原雀)』
    新橋演舞場

2011年 3月観劇記

 宝塚は新生雪組の『ロミオとジュリエット』。音月桂のトップお披露目公演だった。
 フランス産舞台を、例によって小池修一郎が潤色。正直、ロミオのキャラクターがイマイチ納得できなかったが、ま、いっか。てか、そもそも、このミュージカル、原作(あるいは『ウエスト・サイド物語』)を超えて面白いですかね?
 音月桂は初々しく、男役トップでロミオを演じられるってのも、この人ならではなのかな、と思ったが、どうだろう。ちなみに、ダブル・キャストのはずだったジュリエット役、夢華あみが体調不良で 2月下旬から休演になっていて、ずっと舞羽美海がやっていたようだ。この人の苗字、うっかりすると「まいう~」って読んじゃう。

 シアター1010は島田歌穂『蝶々さん』の再演。
 かなり手が入っていて、初演に比べると、冒頭や終盤はそれなりのまとまりを見せていたし、音楽的な工夫で単調さを救おうとしていたが、この設定では限界があるな、と思った。おそらく、市川森一の原作に引きずられて(あるいは縛られて)いるのだろう。狂言回し(かつ準主役)の外国人宣教師夫人に対立する視点を持った人物がいないと、ドラマとしての葛藤が生まれないのではないだろうか。
 ……てなことを何の説明もなしに書いても、何のことやらでしょうが(笑)、ご容赦を。

 日本青年館宝塚は、宙組の北翔海莉を中心にした『記者と皇帝』。“THE EMPEROR AND KING AND I”なんていう英語タイトルが付いているので、てっきり翻訳ものかと思ったら、大野拓史のオリジナル。
 タップがモールス信号になるというアイディアは買えないではないが、残念ながら、ちょっと凝りすぎて、わかりにくい(と言うか、納得しにくい)話になっていた。あと、古き佳きミュージカルの感じを出そうとしているのは悪いことではないのだが、緩急の“急”が足りないせいで、のんびりしすぎた感もあった。
 まあ、例によって、生徒(役者)たちの熱演で楽しい舞台にはなっていたが。

 新橋演舞場の『三月大歌舞伎』は、昼の部が、松緑・菊之助・染五郎で『恩讐の彼方に』、魁春(政岡)・梅玉(八汐)兄弟、芝翫(栄御前)・幸四郎(仁木弾正)の『伽羅先代萩~御殿~床下』、菊五郎・吉右衛門・福助・菊之助の『曽我綉俠御所染~御所五郎蔵』、夜が、吉右衛門・染五郎・菊之助に菊五郎も出る『浮舟』、幸四郎の『筆屋幸兵衛』、梅玉・福助の『吉原雀』。昼の『伽羅先代萩』と夜の『吉原雀』が六代目歌右衛門の十年祭追善狂言。
 面白かったのは、『恩讐の彼方に』での菊之助の悪女ぶり。『恩讐の彼方に』自体は面白くないのだが、菊之助にはほれぼれ。
 『浮舟』での菊之助も、一途過ぎて怖い役(浮舟)。しかし、ここでは、なんと言っても吉右衛門(匂宮)のちゃらんぽらんぶりが際立っていた。その従者を演じる菊五郎の軽薄ぶりも楽しい。
 あと、菊五郎の『曽我綉俠御所染』は江戸っ子らしい気の短さが気持ちいい。『筆屋幸兵衛』幸四郎の物狂い演技も見ものだった。

 ところで、 11日(金)の新橋演舞場昼の部は『曽我綉俠御所染』の幕が開く前に中止になったのだろうか。時間的には、ちょうどギリギリだったはずだが。とにかく、危ない場面でなくてよかった。
 ちなみに、僕は 11日は国立歌舞伎に行く予定でした。これも、通常の上演時間だと芝居の真っ最中のところで揺れたはず。が、この日はたまたま 16時始まり。時の運でしょうか。

(9/15/2012)

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