[ゆけむり通信 番外 2007 & 2008]

12/5/2007
『テイク・フライト TAKE FLIGHT』
12/12/2007
『ライト・イン・ザ・ピアッツァ THE LIGHT IN THE PIAZZA』
3/13/2008
『ベガーズ・オペラ BEGGER'S OPERA』
5/23/2008
『ルドルフ〜ザ・ラスト・キス〜 RUDOLF The Last Kiss』
6/11/2008
『レベッカ REBECCA』
6/23/2008
『ミー・アンド・マイ・ガール ME AND MY GIRL』
7/9/2008
『デュエット THEY'RE PLAYING OUR SONG』
7/25/2008
『ピーターパン PETER PAN』
8/20/2008
『シンデレラ CINDERELLA』
9/1/2008
『スカーレット・ピンパーネル THE SCARLET PIMPERNEL』
10/29/2008
『シカゴ CHICAGO』
12/26/2008
『レント RENT』

翻訳ミュージカル

 一昨年暮れから翻訳ミュージカルを観る機会が増え(と言っても、たいしたことはないが、一時は全くと言っていいほど観なかったことを思うと、という意味で)、昨年は 11本も観ている。実は、松平健の『ドラキュラ』もそうかと思っていたのだが、これは違った(笑)。でも、ドラキュラ関係のどれかを翻訳上演してましたよね、確か。
 観た理由はいろいろあるが、まあ、とにかく、約 1年の間に 1ダース以上の翻訳ミュージカルを観たので、その感想をまとめておく。最近観た『シカゴ CHICAGO』については単独の観劇記を書いたので、そちらをどうぞ。
 で、その『シカゴ』の観劇記にも書いたのだが、翻訳上演を行なう意味ってのは、やる側からすれば、いろいろあるのだろうけれど、観る側からすると、そんなに多くはない。
 個人的には、独自の解釈や演出によりオリジナル版とは“ひと味”違う日本版を作る、ということにしか意味はないと思う。のだが、あえて、もう 1つ挙げれば、すでに本国では観られなくなっているから、だろう。さらに、無理やり付け加えれば、どうしても字幕なしで日本語で理解したい、ということになる。
 しかしながら、実際には、

 『テイク・フライト』は、 [TOKYOプロダクションと LONDONプロダクションで、 NYブロードウェイ行きの切符を競い合う、世界的プロジェクト。] (作品公式サイト)だそうで、調べてみたら、なるほどロンドンでも上演されていた(07年の 7月 25日にオープンして 2か月後の 9月 22日にクローズ。ロンドン・キャストの CDあり)。
 [ブロードウェイ行きの切符を競い合う] っていうのを文字通り捉えると、競争に勝った方のプロダクションがブロードウェイで上演されるってことになるが、はたしてどうなのか。そもそも、何をもって“勝ち”とするのかも、よくわからないが、まあいいや。わかっているのは、 [競い合う] 前提として、どちらもソースは同じなこと。すなわち、作曲デイヴィッド・シャイア David Shire、作詞リチャード・モルトビー・ジュニア Richard Maltby Jr.、脚本ジョン・ワイドマン John Weidman というアメリカの作家陣が書き上げたものを、東京とロンドンのスタッフがどう料理するか、という話なわけだ。
 さて、僕が今回観た日本版は、明らかに練り上げの足りない“プレヴュー”的な仕上がりだったが、そうした時間の足りなさを割り引いて考えたとしても、 2つの大きな問題点があった。
 その内の 1つが、歌詞とメロディの融合の不具合――つまり、訳詞がこなれていなくて歌が不自然に聴こえる、ということだ。これは、ミュージカルの欠点としては、かなり決定的。
 もう 1つ、強く疑問に思ったのは、これは誰に向けて作られた舞台なのか、ということ。
 以前、こちらで、ニューヨークで舞台を観ながら、日本人に理解しにくい内容だ、というお門違いの苦情を述べている本について批判したことがあるが、今回は、 [ブロードウェイ行き] を視野に入れているとはいえ、とりあえずは日本での上演だ。舞台がアメリカで登場人物がアメリカ人なのはアメリカ人スタッフの書いた作品だから納得するとしても、題材、描かれ方、共に、日本人の観客としては、まるでとっかかりがない、と感じた。
 登場するのは、飛行機で空を飛ぶことに情熱を傾けた 3組の実在のアメリカ人たちで、生年の古い順に言うと、ライト兄弟、アメリア・エアハート、チャールズ・リンドバーグ。彼らの人生のハイライトとでも言うべき部分が、それぞれ並行して描かれる。そこに、
 
 
 
 
 訳詞を担当したのは、プロの作詞家、森雪之丞だが、
 
 
 

 
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(9/17/2009)

Copyright ©2009 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro

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