[ゆけむり通信 番外 2003]

10/16/2003
『ブラッド・ブラザーズ』

小池修一郎の限界

 『ブラッド・ブラザーズ』
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 [日本でも、柴田恭平、国広冨之の主演で昨年 2度目の翻訳公演が行なわれた、イギリス産ミュージカル。 83年にリヴァプールでオープンし(従って舞台はリヴァプール)、 88年にロンドンに移って今なお続演中だ。
今回のブロードウェイ公演は、トニー賞ノミネートの主演女優・主演男優を含む主要な出演者 5人(女 2人、男 3人)が全て、これがブロードウェイ・デビューのイギリス人で、かつロンドンのプロダクションで今回と同じ役を演じた経験があるという、言ってみればロンドンからの直輸入公演。“ロンドンもの”には偏見があるので用心しながら観た。
 結果は予想に違わず、“ロンドンもの”らしく、ストーリー主体、歌主体のもの。そのストーリーも……生まれて間もなく別の姓を名乗り全く違う階級の人間として生きることになった双子の兄弟が、互いに兄弟と知らずに親友になり、恋敵になり、数奇な運命を辿って、やがて……という、山口百恵の TVドラマ『赤い〜』シリーズも真っ青のメロドラマ。にも関わらず、意外にも、その世界に否応なく引きずり込まれた。
 と言うのも、イギリス人出演者 5人が、さすがに過去に演じただけあって、持ち役を魅力的に練り上げ、自信を持って演じているからだ。そして、その 5人を中心にした総勢 16人というブロードウェイ・ミュージカルとしては小規模なカンパニーが、がっちり手を組んで舞台を作り上げ、観客にまで親密な雰囲気をもたらしているのも成功の大きな要因。アーヴィング・バーリン Irving Berlin を共同所有者として 1921年に作られたミュージック・ボックスという劇場の、古さ、規模の小ささも、その雰囲気作りを助けている。
 作品自体は好きではないが、演じている役者たちを好きになる、そんな舞台だ。
中でも、主演男優のコン・オニール Con O'Neill の、“野蛮なジェームズ・ディーン”あるいは“ドングリ眼じゃないアル・パチーノ”的魅力は、唾を飛ばしながらのリヴァプール訛と共に忘れ難い。トニー賞ノミネートは当然の結果だと思う。
ところで、やはりロンドンから来てトニー賞にノミネートされたチャーミングな助演女優ジャン・グレイヴソン Jan Graveson のプロフィールには、イギリス・タップ・ダンス選手権に 2年連続で優勝したとあり、次の機会にはその技を披露してくれることを期待せずにはいられない。]

 ステファニー・ローレンス Stephanie Lawrence。
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 『フレディ』
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(9/2/2003)

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