[ゆけむり通信 番外 2001]

8/6 & 9/3/2001
『フォッシー FOSSE』

しっかりしたツアー・カンパニー

 ※過去の『フォッシー』の観劇記は、 1 2 3 4、でお読みください。

 ブロードウェイ公演は 8月 25日で幕を下ろすことになった『フォッシー』だが、日本では、全米を回っていた唯一のツアー・カンパニーがそのままシカゴから乗り込んできて、 8月 6日、見応えのある来日公演の幕を開けた。

 アンサンブル中心のこの作品が特別なスターを必要としないことは、こちらで述べた通りだが、名前がリストのトップに並ぶリーヴァ・ライス Riva Rice ですら、自分の見せ場だけでなく、様々な場面にアンサンブルとして登場するこのカンパニー、僕の「『フォッシー』スター不要説」を裏づけるために来日したように思える。なんて冗談はさておき(笑)、名前を知られていないとは言え、ブロードウェイ版経験者も何人か含む実力のあるキャスト陣は、確かな技術でフォッシーのダンシング・スピリッツを舞台上によみがえらせていく。
 そんな中にあって、――こう言うと今書いたことと矛盾しているように聞こえるかもしれないが――“主演女優”ライスの活躍ぶりはやはり特筆に値する。なにしろ出演場面が多い。(後述するが)本来出ているはずの「Nowadays」/「The Hot Honey Rag」という『シカゴ CHICAGO』メドレーがカットされていたとは言え、ブロードウェイ版では“主演女優”が出たことのない、「I Gotcha」という見せ場及び「Who's Sorry Now?」という全くのアンサンブル場面に登場してきたのには驚いた。あくまでアンサンブル主体の舞台ではあるが、彼女の存在は大きく、このカンパニーの核になっていることは間違いない。

 ところで、前述したように、「Nowadays」/「The Hot Honey Rag」のカットがあって、今回の『フォッシー』はブロードウェイ版に比べて若干ナンバーが少ない。そのブロードウェイ版自体も、実は、プレヴュー開始以降何度かプログラムを変更してきている。その変遷を、僕の観た範囲で記録しておく。

 ―第 1幕―
 [Prologue]
 「Life is Just a Bowl of Cherries」
 「Fosse's World」
 「Bye Bye Blackbird」
 [Part 1]
 「From the Edge」
 「Percussion 4」
 「Big Spender」
 「Crunchy Granola Suite」
 [Part 2]
 Transition:「Hooray For Hollywood」
 「From This Moment On」
 「Alley Dance」★
 Transition:(「Walking the Cat」)★★★
 「I Wanna Be a Dancin' Man」

 ―第 2幕―
 [Part 3]
 「Shoeless Joe From Hannibal Mo」★★★
 Transition:
 Nightclubs:「Dancing in the Dark」/「I Love a Piano」★★
 「Steam Heat」
 「I Gotcha」
 「Rich Man's Frug」
 Transition:(「Silky Thoughts」)
 「Cool Hand Luke」
 Transition:「Big Noise From Winnetka」
 「Dancin' Dan(Me and My Shadow)」
 「Nowadays」/「The Hot Honey Rag」★★★★

 ―第 3幕―
 [Part 4]
 「Glory」★★★★
 「Manson Trio」
 「Mein Herr」
 「Take Off With Us―Three Pas De Deux」
 「Razzle Dazzle」
 「Who's Sorry Now?」
 「There'll Be Some Changes Made」
 「Mr. Bojangles」
 「Life is Just a Bowl of Cherries」
 [Part 5]
 Finale:「Sing, Sing, Sing」

 赤字が削られたナンバー。は 1999年 1月 5日(プレヴュー)と同年 5月 6日(オープン後)の間に、★★は 2001年 2月 11日のベン・ヴェリーン Ben Vereen 版を観た段階で、★★★は 2001年 4月 10日のビビ・ニューワース Bebe Neuwirth 出演版で、そして★★★★は今回の来日公演版で、順次カットされていった。
 なお、青地★★★Transition:(「Walking the Cat」)は、 2001年 4月 10日のビビ・ニューワース Bebe Neuwirth 出演版の時に演者の数が少なくなっていたが、今回の来日公演では元の通りだったもの。そして、「Glory」★★★★は、今回の公演で、カットこそされなかったものの、さわりの演奏とナレーションだけが残って、ダンスがなくなっていたナンバーだ。
 また、第 1幕と第 2幕、第 2幕と第 3幕の幕間は、当初は各 10分の休憩だったが、ベン・ヴェリーン版以降は、前者が 15分(来日公演は 20分)の休憩、後者は 3分の待機時間に変わった。

 ともあれ、上質の来日『フォッシー』、見逃す手はない。

(8/9/2001)

 カット・ナンバーの記述に書き間違いがあったので、訂正しました。

(8/10/2001)

※次回の同演目観劇記はこちら

Copyright ©2001 Masahiro‘Misoppa’Mizuguchi

[ゆけむり通信 番外2001 INDEX]


[HOME]