それゲキ・アンケート篇

第 3回

やっぱり猫が好き?
Have you seen CATS?
Part 4


 さあ最後。『キャッツ CATS』アンケート結果発表第 4弾、観た人の意見編 2です。 [日本と海外で観た人編] (掲載は到着順)。
 こちらも長いので、若干編集させていただいたものもあります。ご了承ください。

 ●なかたにさんの場合。

 日本では四季の 2回目の大阪ロングランで“あほ”ほど観ました。あと福岡にも 1回行きました。これは昨年なので日本でのリニューアル(?)版です。ニューヨークでは 96年の秋に 1回と昨年の秋に 1回。 96年はなにもわからずワールドチケットぴあで手配していたので前から 2列目でした。昨年は現地へいってから tkts で取ったので 2階の中央列くらいでした。
 『キャッツ』はわたしをミュージカル好きにさせた作品です。はじめて観たミュージカルが『キャッツ』だったので、こんなに楽しいものがあったのかと目からうろこ状態で何度も劇場に足を運びました。ので今でもわたしの好きなミュージカルの上位にランクインしています。
 好きな猫は鉄道猫の“スキンブルシャンクス”です。ビデオ版を観ておどろいたのは、日本ではスキンブルが「モーニングティーは薄め?」という問いに猫達が「濃いめ !!!」と答えるのがまったく逆なんですね。なんで日本のは逆なのか?不思議です。
 マンゴジェリとランペルティーザの曲が NY と日本では全然違いますよね? ビデオ版とも違っていたから日本だけが違う曲なんでしょうけど。
 今日本で四季がやっているものも客席が固定されているものですが、以前やっていたのは前の方の5列ほどが最初が舞台の向こう側にあってオープニングでくるっと回るものでした。わたしはあの座席が大好きだったんですけど、福岡の常設の劇場でやるということになったからでしょうか客席が固定されたものになったようですね。なので NY で観た時も少し物足りなかったです。
 あと初めて NY で観た時は猫がずいぶんと大きく思えました。のでちょっと怖かったです。

 

 ●かねともさんの場合。

 パリ、日本、ニューヨーク、日本と観てます。
 好きなシーンは鉄道猫です。単に人(猫?)がいっぱいでてくるのが好きっていうこともありますが。曲としてはやっぱり「メモリー」でしょうね。今は亡き志村幸美さんのメモリーは感動しました。
 公演地の違いは、やっぱり日本語はいいなと :-)。「メモリー」とか、結構感動できるので、詩が分かると嬉しいです。元の詩をきちんと訳しているかどうかは分かりませんが。
 でも、日本語でも分からないものは分からないわけで、最初パリで見て、ストーリーが全然分からず(予習もしていなかった)、これは日本で見たら、ストーリーも分かるだろうと思ったら、やっぱり分からなかった。というかほとんどないですけどね。バックストーリー(ジェリクルキャッツを選ぶために、みんな自己紹介をしている とか、グリザベラは娼婦で……とか)とかも分かりにくいですね。日本語でも。
 パリはあまり憶えてないですが、船のセットはなかったような気がします。

 

 ●みっきーさんの場合。

 私は、日本版が一番好きです。ロンドンで見ても、ニューヨークで見ても、見終わった後には「早く日本の『キャッツ』がみたい」と思ったから、日本のが一番好きなんだと思います。
 特に、白タガーはとてもかっこ良くて大好きでした(過去形なのは、今は黒くなっちゃったから……)。海外だと、ランパスのナンバーでバグパイプ吹いてたりとギャグ要素が強い気がするのだけど、日本のタガーはそこまでギャグじゃない。私が初めて『キャッツ』を見た時のタガーは荒川さんだったので、アイドルタガーで余計にかっこ良かったんです。それに、初めて海外で見たタガーは、短足であまりかっこよくなかった。
 そして、海外では、セクシーな猫は多いけれど日本のシラバブちゃんのようなラブリーな猫がいないです。海外のビクトリアは、日本のシラバブの代わりの様な役割りも持っているけれど、他のシーンでの動きを見ていると、シラバブちゃんのような純粋さが感じられない。そしてまた、私が観た時のビクトリアは、あんまりかわいくなかったんです。
 ロンドンとニューヨークを比べると、ロンドンのほうが良かったです。ニューヨーク版では、いまいちぱっとする猫がいなかったんだけれど、ロンドンでは、ランペルちゃんがとってもかわいかった(たぶん、ビデオのランペルちゃんと同じ人だったと思います。名前わからないけれど、ビデオを見た時、すぐにこの人見たことあると思いました)。
 海外のほうが好きなところは、マンカスくんがリーダーぶってるところと、グリザベラが選ばれる時、ビクトリアがデュトロノミーを振り返って、デュトロノミーがうなずいてからビクトリアがグリザベラに手を差し出すシーン。
 日本にはないランパスのナンバーもありますが、ランパスがあまりにもかっこ悪いので、あまり気にしていません(昔は日本版にもランパスのナンバーあったみたいですが、やっぱりランパスはあんなだったんでしょうか。タガーもバグパイプ吹いてたのかな)。
 好きな猫は、白タガーとシラバブ。特に、荒川タガーと石橋シラバブ、大塚ギルバート、桑原ディミータ、吉田タンブルなどが大好きです。

 

 ●秋野弘之さんの場合。

 まだミュージカルを観はじめてから日が浅いので『キャッツ』を初めて観たのは冬の札幌ででした(仮設・ moving circle 有り)。ちょうど雪祭りと長野オリンピックで盛り上がっていたのを覚えています(里谷さんと清水さんの金メダルはここで知りました)。
 この時劇場猫のシーンで上手側から登場したグリドルボーンに色っぽいしぐさでしっぽでぶたれた経験から、猫の中でもグリドルボーンが大変印象に残っています。また、ばく転する鉄道猫にも驚きましたね。ちなみにこの時のグリドルボーンは濱田めぐみさん、鉄道猫は坂元健二さんで四季でこのお二人は応援しています(『ライオン・キング』がんばれ!)。
 演出・振付も変わるということで福岡(本設劇場・ moving circle なし)まで観に行ったんですが、結構見切れの席が多いのに閉口しました。また、演出・振付で自分で変わったと気づいたところがその後ロンドンで観たときに全て同じだったので、「ああ、実は BW やロンドンに合わせたのね」ということに自分の中ではなってしまい、今の四季版はオリジナリティを感じないし好きじゃないです。札幌までのバージョンの方がまだ良かったかな。
 ロンドンで観たときにびっくりしたのは、猫の種類の違いです。例えばオリジナルのロンドンにいないシラバブが BW 版や四季版ではいるんですよね。ミソッパさんも触れられてましたけど公演場所による猫の差の由来について詳しい方がいたらぜひ教えていただきたいものです。
 あと、ロンドン(及びビデオ)のグリザベラは一幕目の最後で過去を思い出して踊ろうとしたりするところになにか「意志」を感じたのを覚えています。四季版のグリザベラはメモリーを歌うためだけの猫になってますから。
 今一番興味があるのは外人さんのミストフェリーズ。まだ日本人でしか観たことがないので。

 

 ●真凛さんの場合。

 何と言っても『キャッツ』は私がミュージカルにハマるきっかけをつくってくれた記念すべき作品です(92年の大阪公演です)。これまで、大阪 3回、東京 3回、ニューヨークで 1回観てます。
 2回目の観劇からが本当のおもしろさがわかりますよね! 猫の名前を覚えて、曲もバッチリ覚えて、スキンブルシャンクスのところなんか一緒に口ずさんだりして……。
 いろいろなミュージカルを観ますが、これだけ何回観ても全くあきない作品は『キャッツ』くらいだと思います。『オペラ座の怪人』『美女と野獣』『レ・ミゼラブル』もそれなりにちょっと満腹〜と思う瞬間があるけど、『キャッツ』はない。
 個人的には、好きなシーンはやっぱり一幕最後近くのジェリクル舞踏会! 好きな猫はミストフェリーズです。あと、もし自分が演じられるとしたら、ランペルティーザかなぁ……。キャラクターがお気に入り。
 最後に……『キャッツ』はより遠くの席で観るほど哲学的な観念というか、原作者のエリオットの詩の世界を感じることができます。いつも S席ばかりでご覧になっておられる方は、一度 B席後ろあたりで観てみてください。また違った感動があります。みんなのダンスをじっと悲しそうな瞳でみているグリザベラの目線と同じというか……。

 

 ●一柳恵子さんの場合。

 日本(大阪キャッツドーム、東京キャッツシアター、札幌JRシアターなどなど)とロンドンで体験。
 あの世界観が大好きです。丸い暗闇の中で、人生を思ったり、美しい肉体に気を引き締めたり、自分の今とリンクしながら、いつまでも見て行ける、いつでも楽しめる奥の深い作品だと思います。…………ですが。
 ミストフェリーズ !!!!!!!!!
 私の人生半分、この猫にささげたといっても過言ではありません。魔術師猫のミストフェリーズが、全編通して行う事の全てに、魅力がつまっています。
 今までたくさんのミストが世界中で誕生しています。可愛い無垢なミストフェリーズもいれば、陽気で人気者、勝ち気でちょっとシャイ、神秘的で男性的なミストもいます。絵本からとびだしたような幻想的なミストもいます。『キャッツ』という芝居のところどころをしめる「軸」であるミストによって、その日のキャッツ自体のイメージまで変わるのです。ほんとですよ(と信じています)!!
 半分客席に語りかけ、半分舞台上で物事が進行するこの芝居の中でミストフェリーズは、お客に見える形で舞台をあやつっているのです。ところどころに見えるその仕掛けがまたいいですよね。照明効果やマジックという人工的につくられた手段よりもミストフェリーズを演じる上で絶対条件である「ダンス」によって舞台の空気を一変させるところに、私は病み付きです。
 場面転換にはいつもこの猫のダンスがあります。 1幕後半の舞踏会で、この猫が踊ると、場の空気が一転してしまう演出になってます。まるでカーテンをめくるかのように、空気をさっとかえてしまうミスト。魔術師猫である彼の力が随所に登場して私の目を楽しませてくれます。
 そして、ダンサー潰しともいわれるこの舞台で、常にミストは高貴に舞うのです。それ程の力がないとできないすんごいすんごい役。私個人は、ダンス力よりも「いかにミストを演じ切っているか」を重視してみています。今や、ミストを中心にキャッツをみているといっても言い過ぎでは無いです。
 もし、人生やりなおせたり、願いごとがかなうなら私はミストフェリーズを演じる人間になってみたいです。それ以外何一つできなくってもいいとおもう程です。だなんて熱く語ってしまいました !!!!
 今まで見た中で一番のミストフェリーズは劇団四季の羽根渕章洋さんです。彼も人生ミストにかけたんですよね。そしてミストそのものになってます。キリっと冷えた眼差し、しなやかな手付き、猫が跳ね回るようなダンス。そして、全幕押し通す「ミストフェリーズ」という猫が持つ神秘性。外見涼やかなのに、心は燃えてるといった感じです。多分世界一「男性的」なミストですね。すごく「男」っぽい力強さに溢れた、彫刻のようなミストをみせてくれます。ミストへの情熱とミストである事の執念をここまで持つ人はちょっといないんじゃないかな。私は彼からお話を聞いててそう思いました。とってもミストを愛している人です。ちなみに私彼のミストにキスしたことあります。えへへ。敬愛からですが。
 その次は、ロンドンのトーマス・パットソン(?だったかな?)のミストです。幻想的で、まさに絵本の世界そのまま。ボリュームたっぷりの完璧なミストでした。ミストだってこんなに可愛くなれるんだなんて思いました。
 堀内元さんのミストは「魔術」師のミステリアスなところが全面にでていて「魔術師キャッツ」の絵本のミストみたいでした。
 などなど、語り足りないくらいですが、とりあえずこんなところでお役にたちましたでしょうか??

 

 ●MINA さんの場合。

 生まれて初めて観たミュージカルが『キャッツ』でした。それ以来、この作品の持つ奥深さに惹かれ、各都市を回って観ています(ロンドン 3回、ニューヨーク 1回、日本 80回くらい?)。
 「奥深さ」というのは、上手く言えなくて、かつたくさんの意味があるんですけど、それぞれの猫が個性的で、「個性」のある「生き方」の大切さを示唆してくれているような気がする様な作品であるということ。という意味からすると、海外で観る『キャッツ』はダンスや迫力にばかり圧倒されて言葉も良くわからないので細かい見方が出来ないという理由で、日本版(つまり四季版)が大好きでした。
 「でした」過去形なのは、今回四季版がニューバージョンになって以来、猫それぞれの個性が全くなくなってしまったことで、私にとっては『キャッツ』の魅力が「音楽とダンスが素晴らしい」というありきたりのもののみになってしまったのです。
 なんて、ネガティブな事ばかり書き連ねてしまいましたが、劇場に入った瞬間猫の世界にワープしてしまうような不思議な感覚、見終わったあとに得られるなんともいえないパワーは素晴らしいものがあると思います。
 好きな猫:シラバブです。先入観を持たず何もかもピュアな気持ちで判断できるなんて私の人生の目標でもあったりします。なおかつかわいらしい。だだだだだ〜い好きです。中でも、森岡純子さん演じるシラバブは最高です。
 印象に残った猫:堀内元さんのミストフェリーズ。最初は 1匹だけ浮いていてなんか変という印象がありましたが、あれがミストのキャラクターなのか〜というように感じました。バレエのテクニックは素晴らしいです。残念ながら、 BW でもウェストエンドでも彼のミストは見逃してます。あとは、 24匹を自分の好みで選んだ「マイ・ベスト・キャスト」もあるんですけど、長くなるのでこの辺で。

 

 ●曽我部隆徳さんの場合。

 僕は大阪で 1回(93年)とニューヨークで 2回(94、97年)見ています。
 四季版はこの劇団のミュージカルのなかでは一番、訳詞がうまくいっている作品ではないでしょうか。『オペラ座の怪人』とかだと訳詞と音楽があっていなくて聞いていて気持ちが悪い(訳詞に苦労した跡がうかがえる)のに『キャッツ』だとすんなり聞ける。多分、僕が四季版を最初に聞いたからだと思いますが、それを差し引いてもうまく言っています。それがある分、四季のを観ても楽しめました。加藤敬二のマジシャン猫が素晴らしく、この役者さんの芸人としてのすごさを感じさせられました。あとは全然覚えていません。
 ニューヨークでは舞台の斜め後方にある席で見ました。当然、ダンスナンバーなどは後ろから見ることになりますが、役者さんが目の前で踊ってくれて、初めてブロードウエイの舞台に触れる僕には感激ものでした。今から思うと、この頃の僕は舞台に対してピュアだったかな。今は、かなりすれてますけど。
 キャッツの魅力とは誰が見ても分かりやすいところでしょう(分からなくても別にいいところとも書けますが)。猫を使ってミュージカルを作ろうとしたアイデアと後は優秀なスタッフによって、この作品は支えられてると思います。これは、僕のミュージカルの初体験となった作品で当時はすごく好きだったのですが今は何の感情も持ってません。

 

 ●yule さんの場合。

 日本で初演から東京公演の度に何度も見て(何年だか思い出せないです)、次は ロンドン。たしか、 91年くらい。そして、ニューヨーク。これは今年の 4月上旬。
 初演での山口祐一郎タガーが、とってもカツコよかったっす。これを見たのが、唯一の自慢です(笑)。
 ロンドン版は、もう覚えていないのですけど、悪い印象ではありませんでした。でも、先月見たブロードウェイ版は「金かえせー」って気分でした。
 四季版の見過ぎでしょうか? いえ、アンサンブルとして美しい劇団四季版に対して、力強いブロードウェイ版って言うのでいいと思うんです。何が悪いって、「猫」じゃないですよー、あれ。ドタドタ人間みたいに歩いて……。それとも、 NY の猫はあんななのかなぁ。
 それに、客層も悪いです。観光客が初めて見るミュージカルに選ぶからかもしれませんけど、上演中にもウロウロ歩き回るし、幕間になるとゾロゾロ帰宅……。キャツツは 2幕が面白いのにー(;;)。
 一番好きなのは「ジェニエニドッツおばさんのタップだんす」です。ここのナンバーが好きなので、アンサンブルの美しい劇団四季版が好きなのかもしれません。
 次は「スキンブル=鉄道猫」です。ここのやさぐれマンカストラップが好きで(笑)、どちらも元気になれるナンバーです。
 生命感あふれた作品に元気を分けてもらう感じでキャッツを楽しんでいます。

 というわけで、みなさんの意見編の発表も無事終了。物足りない派から大好き派(かなり熱く語ってくれてます!)までいろいろですが、ポイントは、全体を貫くドラマ性が希薄だということなんじゃないでしょうか。そのために感情移入が出来ないと思う人は物足りなく思い、全体のドラマよりも各場面の楽しさや猫たちの個性を愛する人は大好きになる。どうでしょう。
 ちなみに僕の感想は後者に近い。で、いちばん好きな猫はランペルティーザです。

 ところで、各国ヴァージョンの登場キャラクターの違いや楽曲の違いなど、多くの謎が残ったままの『キャッツ』ですが、そのあたりは、きっと熱いファン心を持った方がいつかご自分のサイトで分析してくださることを期待しましょう。
 もうひとつ、『キャッツ』って、興行的な面(チケット販売法を含めて)で、ニューヨークでも東京でもミュージカルのあり方を変えた部分があるようで、興味深いところなのですが、それはまた機会があったら、みなさんのご意見や情報をいただきながら考えてみたいと思います。

 みなさん、ホントにありがとうございました。読んでくださった方もありがとう。

(5/19/1999)

Copyright ©1999 Masahiro‘Misoppa’Mizuguchi

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