それぞれの人生それぞれのゲキもは!

NANA さんの場合 2

 3年 2か月ぶりに、Musical がだ〜い好き!!の NANA さんから「ゲキもは」話が届きました。“更新用のお土産”として送ってくださったご厚意に甘えて、さっそくアップさせていただきます(笑)。

 色々と事情があって半年ほど観劇していなかったのですが、心境と状況の変化があり、『ぼくの失敗−私の下町 3』(俳優座劇場)と『太平洋序曲』(新国立劇場小劇場)を観たいなと思い始めたのが 10月 17日水曜の夜でした。
 今の私は平日の観劇は無理なので行くとしたら土日しかない。しかも両方とも 22日の日曜が千秋楽なので、この週末が最後のチャンス。もちろん、急に思い立ったので観るとしたら当日券。行こうか行くまいか、両方行こうか片方か、両方行くとしたらどちらを何曜日に観ようか、と漠然と考え始めました。
 ところが翌 18日の朝、 22日の予定が入り(友人に『メトロに乗って』のチケットを譲ってもらった)、『ぼくの失敗』『太平洋序曲』を観れるチャンスは 21日だけに。
 どーしよーどーしよー、でもここまで来たらどうせだから 3本まとめて観ちゃいたい。
 ふと土曜日の開演時間を見ると、『太平洋序曲』は 1時と 6時の 2回公演で、『ぼくの失敗』は 2時からのみ。仮に『ぼくの失敗』をヒルに観たとしても、多分 2時間半くらいで終わると思うから、ギリギリ『太平洋序曲』のヨルの部に間に合う……!

 こうして、 2つとも当日券での観劇を決心しました。
 しかし『太平洋序曲』の方は劇場に確認したら既に全席完売。そこで当日に毎公演 12枚ずつのみ発売されるZ席を狙うことにしました。
 実際に観られるかどうか判らない、しかも 1日 2本の観劇は生まれて初めて。そんな 1日の顛末記です。
 題して、「はじめてのハシゴ」

 10月 21日、土曜日。
 新国立劇場のZ席発売は、ヒルの部・ヨルの部共に朝 10時から。
 我が家から初台までは約 1時間強。乗り換えの不便さを考えると劇場ロビーまでは 1時間 15分程度か。

 朝 6時頃、起床。
 早く支度して出掛ければいいものを、ネットサーフィンしたりしてのんびり過ごす。
 8時半、やっと出発。
 時間ギリギリになってしまったので、乗り換えは楽だが値段が一番高い都営新宿線を利用。

 9時 43分、新国立劇場ロビーに到着。
 既に長蛇の列があり、これじゃ無理だ起きてすぐ出掛ければよかったと後悔。
 数分後、係の人のアナウンスがあり、 2列に分けられる。この段階で初めて、最初の長蛇の列は、中劇場の『欲望という名の電車』のチケットを求める人達と一緒だったことを知った。
 長蛇のほとんどの人が中劇場側へ。私はもちろん小劇場側。この振り分けで自分の前に並んでいる人はかなり少なくなった。
 係員が小劇場側の人数を数え始める。私より 10人くらい前のところで係員は立ち止まり、「ここまでが 24名です。ここから後ろの方はチケットを買うことはほぼ無理です」という趣旨の説明がある。ここで列から数名が抜けた。
 いちかばちかで最後の最後まで並んでみた。藁をもすがる思いとは正にこの事だ。

 並ぶこと数十分。私の前 3人目のところでZ席は売り切れた。
 念押しで一般の当日券について聞いてみた。すると「既に全席売り切れてはいるが、キャンセル券が出る場合があり、出た場合は開演 20分前頃から売り出される、しかし現時点では出るかどうかも判らない」との返事。
 とにかく、チャンスはもう一度あることが判った。

 藁がもう 1本出て来た所で、一旦新宿に戻る。
 俳優座劇場の当日券は開演 1時間前の午後 1時から発売。少し時間に余裕があるので、高島屋タイムズスクエア 12階の HMV に行く。
 タイトルに惹かれて『ハリウッドスター列伝 No.5(シナトラ、アステア、ジーン・ケリー)』と、映像特典に惹かれて『掠奪された7人の花嫁』の DVD を思わず買う。

 12時少し前、六本木到着。
 一度俳優座劇場の前に行き、当日券発売の張り紙を確認。
 交差点に戻ってアマンドで食事休憩。先ほど買った DVD の解説を見ながら 1人ほくそえむ。

 1時、劇場に戻り、チケット購入。最前列が空いていたのでそれを購入。シアターガイドの当日券割引券を使う。
 ロビーに入り、プログラムを読みながら開演を待つ。

 4時半頃、『ぼくの失敗』終演。
 ぎっちりアンケートを書いてから劇場を立ち、丸の内線経由で再び初台へ。
 大江戸線が開通すれば六本木−初台なんてあっという間なのだろうが、開通前の今は新宿での乗り換えに手間がかかるので、移動におよそ 1時間弱かかる。この日、一番長く感じた時間だった。

 5時半過ぎ、初台到着。
 キャンセルが出ていれば、もう既に売り出されているはず。再び心の中で藁を掴みつつ、小劇場のチケットカウンター(ボックスオフィス?)を探す。
 迷って遠回りしてしまったが、何とか到着。既に開場していたこともあってか、カウンター付近は割と閑散としていた。
 そして、券は、あった。
 今までの苦労も何のその、 1分と待たずにS席がすんなり買えてしまった。

 朝狙っていたZ席は、実際に場内のどの辺に設けられていたのかは知らないが 1500円と安い。対して私が座ったS席は、前が通路だったので非常に観易かった。値段は当然Z席より割高の 6300円だが、他劇場のS席の相場と比べても安く、また舞台の内容が良かったこともあって非常に得した気分だった。

 9時半頃、『太平洋序曲』終演。
 結局、朝と同じルートで帰宅。
 お疲れ様でした。

 3年前にいただいた NANA さんの「ゲキもは」って何だったっけ、と思って読み返したら、チケットの日付を間違えて無駄にしてしまうという、胸が締めつけられるような話でした。
 でもって、今回が、このスリル満点のハラハラ話。全く心臓に悪い(笑)。
 特に、新国立劇場の当日券の列に最後まで並んで自分の 3人前で売り切れるところと、六本木から初台に戻ってきてチケット売り場に向かいながら迷って遠回りしてしまうところ。バックに、ジョーズ登場の時のジャンジャンジャンジャンって音が聞こえてきそうでした。
 そんな中にあって、買った DVD の解説を見て“1人ほくそえむ”図は、一服の清涼剤とも申せましょうか(笑)。
 それにしても、劇場がバラバラに存在する上にだだっ広い東京は、ゲキもは者にとっては、時に茨の荒野のようでもありますね。

 NANA さん、ありがとうございました。

(11/15/2000)

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