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Arisaさんの場合

 ロスアンジェルスにお住まいの Arisaさんから、大好きなサヴィオン・グローヴァー Savion Glover の出待ち報告が届きました。

 サヴィオン・グローヴァーに会えた日

 日本にいる時に「セサミ・ストリート」で見てから、サヴィオン・グローヴァーに惚れこんでしまい、会いたい会いたいと思っていたけど、アメリカに住んでいるからと言って会えるもんじゃないねんなーって、いつも思ってました。住んでる所が NYCだったら会えるのかもしれないけど,ここは NYCとは全く大陸の反対側の西海岸 LAだし。いつもいつも、 NYCだったらライブもあるのにぃーって思ってました。
 でも、今年の初めにサヴィオンが出した「SAVION」というバイオグラフィのおかげ(?)で、彼のナショナル・ツアーが始まり、 LAでも行なわれました。
 LAでの劇場は、ビヴァリーヒルズ寄りのウィルシェア・ブールヴァード沿いにある、ウィルシェア・シアターでした。私が取れたチケットは 4月 1日の 2時のマチネーのみ。たった 1週間の公演だったけれど、こんなチャンス 2度とないだろうし、最低 2回は行きたいと思っていたけど、やっぱり LAでもサヴィオンの人気度は高く、いい席はなかなか取れない。後ろの方ならあるけれど、見れればいいっていう訳じゃなかったので、前の方が取れたたった 1日の公演にわくわくしてました。

 その 4月 1日が待ちきれず、前の晩の 10時頃に劇場に行き、キャストが出てくるのを待ちました。いわゆる出待ちをしたのです。
 11時半頃にキャストが続々と出てきた時には、もう私は興奮状態でした。共演者のジミー・スライド Jimmy Slyde、バスター・ブラウン Buster Brown、ダイアン・ウォーカー Dianne Walker、カーティエ・ A・ウィリアムズ Cartier A. Williams たち……。足がガクガクしてきて、なんでか分からないけどおどおどしてた。
 サヴィオン本人が出て来た時はもう夢のようで、なんだか信じられませんでした。ずっと会いたいと夢見てた人が私の目の前にいるなんて!! と心の中ではどきどきしっぱなしだけれど、なんだかそれが表に出ないで、本人目の前にしてやたらと冷静でした。
 サヴィオンは礼儀正しい青年でした。思ってたよりも背が低いので驚いたけれど、ドレッドも服装も、どれもいつもテレビで見ていたサヴィオンそのまま。素敵な人です。サヴィオンよりも少し早く出てきたジミー・スライドもバスター・ブラウンも明るく陽気な人で、サインや写真にも気軽に応じてくれました。
 サヴィオンはあんなに有名なのに、やたらと庶民的だということに一番驚きました。ボディガードもつけずに 1人でとことこ車をパークしてる所まで歩いて行って。
 それを見かけた私は、“これは 1対 1で話すチャンス”と思い、そちらに向かっていったけれど、着いた時には彼はもう車に乗って去って行ってしまってた。かなりの虚しさが残ったけれど、出会えた感動は忘れられないです。

 翌日のライブの方はあっさりとしたものだったけれど、サヴィオンの才能はまだまだ健在でした。

 こちらで紹介した CDを出した宇川彩子さんが本気でタップにのめり込むきっかけになったのが、来日したジミー・スライドとの共演だったそうです。
 サヴィオンも、そのジミー・スライドはじめ、多くの先達たちから豊かな栄養をもらって育ったのだと思います。ブロードウェイでやった『ブラック・アンド・ブルー BLACK AND BLUE』の頃は、ジミー・スライドやダイアン・ウォーカーがスターで、ローティーンだったサヴィオンは“ヤンガー・ジェネレイション”として出演していました(とは言っても、すでにサヴィオンは、それなりに知られた存在ではあったのですが)。 Arisaさんのご覧になったツアーのメンバーを見ると、そんな先達たちを大切にするブラック・エンタテインメント・コミュニティの作法が伺い知れる気がします。
 ともあれ、“芸”は個人レヴェルでの伝承が基本。ミュージカルなどは、その積み重ねの上に成り立っているのだと考えると、日本人にとっては気の遠くなるような話ですね。

 Arisaさん、ありがとうございました。

(4/13/2000)

Copyright ©2000 Masahiro‘Misoppa’Mizuguchi

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