Duffy Square waiting for the new decade's eve 12/30/2009

[ゆけむり通信Vol.88]

12/28/2009-1/3/2010


  • 12月28日20:00
    『ニュージカル NEWSICAL』
    47TH STREET THEATRE 304 West 47th Street
  • 12月29日19:00
    『ホワイト・クリスマス IRVING BERLIN'S WHITE CHRISTMAS』
    MARQUIS THEATER 1535 Broadway
  • 12月30日15:00
    『アーネスト・イン・ラヴ EARNEST IN LOVE』
    IRISH REPERTORY THEATRE 132 West 22nd Street
  • 12月30日20:00
    『リトル・ナイト・ミュージック A LITTLE NIGHT MUSIC』
    WALTER KERR THEATRE 219 West 48th Street
  • 12月31日15:00
    『シカゴ CHICAGO』
    AMBASSADOR THEATRE 215 West 49th Street
  • 1月 1日20:00
    『悪魔の毒々モンスター THE TOXIC AVENGER』
    NEW WORLD STAGES(STAGE 1) 340 West 50th Street
  • 1月 2日14:00
    『フラフーリー FLAHOOLEY』
    THEATER FOR THE NEW CITY 155 1st Avenue
  • 1月 2日20:00
    『フィニアンの虹 FINIAN'S RAINBOW』
    ST. JAMES THEATRE 246 West 44th Street
  • 1月 3日15:00
    『ラグタイム RAGTIME』
    NEIL SIMON THEATRE 250 West 52nd Street
  • 1月 3日19:00
    『グルーヴァルー GROOVALOO FREESTYLE』
    UNION SQUARE THEATRE 100 East 17th Street
* * * * * * * * * *

 3か月連続のニューヨーク訪問。理由は――、
 @「コヨーテ」という雑誌(今や隔月刊)のブロードウェイ報告連載が今も続いていて、 1月締め切りの原稿に新ネタを入れるためには暮れに飛ぶしかなかった。
 A目指す新登場作は『リトル・ナイト・ミュージック』だが、その目玉である出演者キャサリン・ゼタ・ジョーンズ Catherine Zeta-Jone が、年が明けると休暇をとったりするんじゃないか、と恐れた。
 Bたまたま安い宿が、この時期空いていることがわかった。
 と、まあ、なんだが前向きじゃないのんですが(笑)、とにかく飛んだ。で、飛んだはいいけど、暮れにバイク事故で打撲した足が痛いは、超寒いはで、出歩くのを最小限に抑えざるをえなくて、この時期ならではのイレギュラーな時間帯の公演とかは諦めた。 7泊した割に本数が少なめなのは、そんな理由からです。
 しかし、久し振りの年末年始に訪れて、この時期のニューヨーク劇場街は避けた方が得策かも、と思った。と言うのも、観光客が多いのが主たる要因なのだが、@クリスマス以降はチケットの割引適用がない公演が多い、A大晦日の上演作が極端に少なくなっている(一昨年までは普通だった)、Btktsが寒い上に列が長い、という悪条件が重なるからだ。ま、ご参考までに。

 さて、なにはともあれ、『リトル・ナイト・ミュージック』
 ご承知の通り、スティーヴン・ソンダイム Stephen Sondheim(楽曲) 70年代の代表作の 1つで(初演 73年)、 77年には映画化され、その後、シティ・オペラのレパートリーにもなっているが、ブロードウェイでのリヴァイヴァルは今回が初。内容は、ある種の艶笑喜劇。話題の中心は、映画版『シカゴ CHICAGO』でミュージカル・ファンに名を売ったキャサリン・ゼタ・ジョーンズの出演だが、起用の目論見は成功して、客を集めている。さらに、舞台上でも、ちょっと下世話な感じのオーラを発揮して、地味になりがちな作品に華やぎを与えている。歌については、もう 1人のスター、アンジェラ・ランズベリー Angela Lansbury 同様、特別うまいというわけではないが、独特の声質で、味がある。それにしても、周りの役者たちの歌のうまいこと。トレヴァ・ナン Trevor Nunn の演出は高級すぎないところがいい。白を基調にしたセットはシンプルで美しく、アイディアも詰まっている。一度は観ておきたい。
 その他のオン作品は全て再見。
 『ホワイト・クリスマス』は一昨年の同時期に、やはり期間限定で登場した作品の再演。今後も劇場の空きがあれば季節ものとして出てくるのだろうか。主要出演者はほぼ一新されたが、堅実な仕上がりについての基本的な感想は一昨年の時と変わらない。と言いつつ、ダンス・シーンがこんなに楽しかったんだなあ、と改めて思ったりもした。
 『フィニアンの虹』『ラグタイム』は早すぎるクローズの発表を受けて、最後を看取るつもりでの再見。前回書いたように、どちらもいい出来だっただけに残念。
 約 1年半ぶりに『シカゴ』を観たのは、大晦日の数少ない上演作品の内の 1本だったから。今回のスターはロキシー役のアシュリー・シンプソン・ウェンツ Ashlee Simpson-Wentz。ロンドンでロキシーを経験しているものの、元々は歌手らしく、ダンス、演技共にイマイチな印象。もっとも、支えているのが、 03年夏のメラニー・グリフィス Melanie Griffith のロキシーを受けてビクともしなかった、ヴェルマ役ディードリ・グッドウィン Deidre Goodwin、ビリー・フリン役ブレント・バレット Brent Barrett であってみれば、心配は微塵もない。ママ・モートン役もロズ・ライアン Roz Ryan だし。実に安定していて、今でも面白い。

 オフでは『アーネスト・イン・ラヴ』を楽しみにしていた。初演は 60年のオフだそうで、オスカー・ワイルド Oscar Wilde の「まじめが肝心 THE IMPORTANCE OF BEING ERNEST」のミュージカル化とか。 05年の宝塚版(特に日生劇場での樹里咲穂版)が観られなかったので、ぜひとも観たかった。極々小さい劇場に充実のキャストを集めての公演は、特に新味はなくても楽しい。もうちょっと軽快でもいいか、とは思ったが。
 『フォービドゥン・ブロードウェイ FORBIDDEN BROADWAY』をやっていた劇場で幕を開けたのが『ニュージカル』。最初のヴァージョンは 04に上演されたらしいが未見。その名の通り、時事ネタをパロディ化して連ねる、ニュース版『フォービドゥン・ブロードウェイ』といった趣の作品で、出演者も何人かがダブる。残念ながら、半分ぐらいは外国人旅行者には付いていけないネタで、十全には楽しめなかった。
 『フラフーリー』は、E・Y・ハーバーグ E.Y. Harburg(作詞・脚本)とフレッド・セイディ Fred Saidy(脚本)のコンビが『フィニアンの虹』に次いで書いたミュージカルで(作曲はサミー・フェイン Sammy Fain)、 1951年の 5月にブロードウェイに登場し、 1か月で終了している。『フィニアンの虹』にもあった資本主義への疑念を、寓話という形を借りながらも、より明確に表現した、というのが観ての印象。上演したのはハーレム・レパートリー劇場という劇団で、人形やアニメーションも駆使して、面白く見せてくれた。
 『グルーヴァルー』は、グルーヴァルーズ Groovaloos という、ロスアンジェルスからやって来たヒップホップ・ダンスの集団によるパフォーマンス。出演者それぞれの人生を反映したストーリー性のある構成の中で、それぞれの得意ワザを見せていく。今回は限定公演だったが、将来的には『ストンプ STOMP』のような複数の都市で常駐公演を狙っているのかも。
 こちらも閉まることになったので再見した『悪魔の毒々モンスター』。ナンシー・オペル Nancy Opel はじめ、ほとんど変わらぬキャストで相変わらずの大暴走。何度観ても素晴らしい。

 次回ニューヨークは 3月中旬の予定。
 話題作が続々登場で、チケットの確保に心を砕いておりますが、最大の目玉になるはずだった、ジュリー・テイモア Julie Taymor 演出、U2音楽による『スパイダーマン SPIDER-MAN:TURN OFF THE DARK』が、恐れていた通りに秋に延期に。資金不足で中止の噂もあり、どうなることやら。押さえていたチケットは一旦手放すしかなさそうです。

(1/31/2010)

Copyright ©2010 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro

previous/next

Let's go to BROADWAY

How to get TICKETS

[TITLE INDEX]


[HOME]