New Musicals ads @ Shubert Alley. 2/5/2005

[ゆけむり通信Vol.61]

2/2-2/6/2005


 2週間前は大雪、その後も 1日中零下という日が続いていて、どうなることかと心配したが、到着した週は寒さも和らぎ、助かった。
 さて、 04- 05年シーズンのトニー賞を目指すブロードウェイの新作も 5月の締め切りに向けて追い込みに入ってきたが、今回観られたのは、前回の積み残し『ラ・カージュ・オ・フォール』プラス『グッド・ヴァイブレイションズ』『だまされてリビエラ』『若草物語』の計 4本。この後、さらに 5本の開幕が決まっている。
 ――と、とりあえず数だけはそろいつつあるが、ガツンと来る舞台には、まだ出会っていない。ブロードウェイの行き詰まり感は年々深刻になっているように思うのは僕だけだろうか。
 一方、オフには面白い舞台が登場しているが、漏れ聞く情報によると、こちらも経済的にはかなり苦しいとか。どうなる、ニューヨーク演劇界の明日。

 『ラ・カージュ・オ・フォール』は 83年初演のヒット作(回公演)のリヴァイヴァル。脚本はよく出来ているし、役者は熱演。ことにアンサンブルのアクロバティックなダンスには大拍手だが、全体的な古臭さはいかんともしがたい。
 『グッド・ヴァイブレイションズ』はビーチボーイズ関連の楽曲を使った『マ(ン)マ・ミーア! MAMMA MIA!』方式の安易な作り。脚本はともあれ、楽曲のよさは自明だし、コーラスも底々の線まではがんばっているが、 3日前にブライアン・ウィルソン Brian Wilson の素晴らしいライヴを体験した身としては、音楽的にも不満が残った。
 同名映画の舞台化『だまされてリビエラ』(正式邦題は『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』)は、元々のよく出来たお話にも助けられて、手堅い仕上がり。ツボを押さえた楽曲と芸達者のキャストの熱演で、ヒットにつながるかも。
 とにかく装置(+照明)が美しいのが『若草物語』。ごぞんじの通り古き佳きアメリカのどうということのない話だが、主演のサットン・フォスターが『モダン・ミリー THROUGHTLY MODERN MILLIE』以上のハマり役。役者は少数精鋭でかっちりした作り。ミュージカルとしての飛翔感には乏しいが、観どころはある。
 ペイパー・ミル@ニュージャージーの『ハロルド&マウド』は、『ファンタスティックス THE FANTASTICKS』の作者トム・ジョーンズ Tom Jones の新作。ラディカルな老女と人生に絶望している青年の心の交流を、皮肉なタッチのコメディに仕上げた快作。楽曲もいい。
 『ローン・スター・ラヴ』は、南北戦争当時のテキサスのウィンザーという町で起こる陽気な女房たちをめぐる物語。というわけで、シェイクスピアとアメリカン・ルーツ・ミュージックが融合。現代感覚もあり、楽しい一編。
 『第25回パットナム郡スペリング競技会』は、『ファルセトーズ FALSETTOES』で知られるウィリアム・フィン William Finn の新作。それぞれ心に問題を抱えた少年少女たちが、バカバカしくも真剣にスペリング能力を競い、なにがしかの成長を遂げていく。笑わせつつ、融通無碍の構成で観客に鋭く迫る。
 おなじみオフのロングラン作品の最新版『フォービドゥン・ブロードウェイ:特別犠牲者編』は、新たなネタをたっぷり仕込んで新鮮。が、微妙に盛り上がりに欠ける気がしたのは、“スーパーボウル・サンデー”の不入りのせいだけでなく、ブロードウェイの不調が反映しているのかもしれない。

 次回渡米は 4月中旬の予定。

(2/10/2005)

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