THE PRODUCERS' prisoners on strike? 3/8/2003

[ゆけむり通信Vol.52]

3/7-3/9/2003


 「戦争は怖くない。怖いのはストライキだ」って「鉄人 28号」の名ゼリフをもじってもわかんないか(笑)。
 イラク攻撃の始まりを気にしながら飛んだら、 1975年以来のブロードウェイ演奏家組合のストライキにぶち当たった今回のニューヨーク旅行。急に思い立ったのはいくつかのオフの限定公演を観ようと思ったからで、そういう意味では僕は困らなかったのだが、しかし、今でも決して好調とは言いきれないブロードウェイ演劇界が戦争による観光客減より前に自分たちで劇場を閉めるような行動に出たことの影響が、今後どんな形で出てくるのか心配だ。

 ともあれ、今回の 5本。
 『リトル・ナイト・ミュージック』は、ごぞんじスティーヴン・ソンダイム(作曲・作詞)の代表作の 1つ。っつっても観たのは初めて。過去にもリヴァイヴァル上演されているシティ・オペラ版だが、ニュー・キャストとしての初日だったので、こなれ方がイマイチ。けれども、全体としては素晴らしく、意外にコミカルな作品の姿もわかって面白かった。
 『リトル・フィッシュ』はマイケル・ジョン・ラキウザ(作曲・作詞・脚本)の新作で、演出・振付がグラシエラ・ダニエル。ラキウザ+ダニエルと言えば、『ハロー・アゲイン』『予告された殺人の記録』『マリー・クリスティーン』の名コンビなので期待したが、楽曲・脚本共に中途半端。グラシエラ・ダニエルも、題材がニューヨークに出てきた若い女性のストレスの話では、手腕の奮いようがなかった。
 『わが人生のアルバティン』の題材は、なんとプルーストの小説「失われた時を求めて」の一部。ストをやってなかったら観ようと思っていた(早くクローズする気がして……)プレヴュー中の『アーバン・カウボーイ』の代わりだったのだが、これが当たり。『ザ・デッド』に似た(実際、趣向も似ている)、渋いが面白い舞台。ブレント・カーヴァーはじめ役者も充実していた。
 パブリック・シアターの『レイディアント・ベイビー』は、夭折したイラストレイター、キース・ヘリングの伝記ミュージカル。楽曲も装置もポップで勢いがある。今オフでいちばんホットな舞台かも。狙っているのは第 2の『レント』か。
 『エレジーズ』は、『ファスセトーズ』でトニー賞を獲ったウィリアム・フィン(作曲・作詞)の新作楽曲をコンサート形式で見せるショウ。ベティ・バックリー、キャロリー・カーメロら実力派の役者 5人が、ピアノ 1台の伴奏で見事に歌う。これも演出・振付グラシエラ・ダニエル。

 確か以前も書いたが、ブロードウェイでのミュージカル製作はリスクが大きくなりすぎて冒険が出来なくなっている。なので、ホントに面白いミュージカルはオフで見つかる可能性が高い昨今のニューヨーク。ストライキやってる場合じゃないと思うのだが。

(3/11/2003)

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