[ゆけむり通信Vol.50]

11/24/2002
『アンコールズ!アニヴァーサリー・バッシュ ENCORES! ANNIVERSARY BASH』

楽しく躍動的な骨太作

 シティ・センターが毎年春に行なうコンサート形式のリヴァイヴァル公演「アンコールズ! ENCORES!」シリーズ。もっぱら、本格的なリヴァイヴァルがなかなか望めない演目を取り上げるのが特徴で、大ヒットとなった『シカゴ CHICAGO』は、まあ言ってみれば、うれしい例外だ(僕が初めて観たのは 94年 5月の『闇の中の女 LADY IN THE DARK』、その次が 96年 5月の『シカゴ』で、以降、 99年 5月『ド・レ・ミ DO RE MI』、 00年 5月『ワンダフル・タウン THE WONDERFUL TOWN』、 01年 2月『コネティカット・ヤンキー A CONNECTICUT YANKEE』、 02年 3月『ゴールデン・ボーイ GOLDEN BOY』、 02年 5月『パジャマ・ゲーム THE PAJAMA GAME』と続く)。
 その 10周年(だったんですね)を記念するコンサートが、今回催された『アンコールズ!アニヴァーサリー・バッシュ』。「バッシュ」とは、楽しいパーティ、お祭り騒ぎ、という意味らしい。内容は、これまでの公演のハイライト・ナンバーを、原則として公演で演じた役者が歌い継いでいく、というもので、タイトルにふさわしい楽しさだった。

 以下、歌われたナンバーと主な歌い手を挙げる(「Overture」は除く)。

  • 「The Hostess With the Mostes」(『CALL ME MADAM』)
    タイン・デイリー Tyne Daly
  • 「To Keep My Love Alive」(『A CONNECTICUT YANKEE』)
    クリスティン・エイバソウル Christine Ebersole
  • 「Knowing When To Leave」(『PROMISES, PROMISES』)
    ケリー・オマーリー Kerry O'Malley
  • 「Hangin' Around With You」(『STRIKE UP THE BAND』)
    クリスティン・チェナウェス Kristin Chenoweth & デイヴィッド・エルダー David Elder
  • 「This Is the Life」(『GOLDEN BOY』)
    ノーム・ルイス Norm Lewis & スタンリー・ウェイン・マティス Stanley Wayne Mathis
  • 「Easy To Be Hard」(『HAIR』)
    イディナ・メンゼル Idine Menzel
  • 「Little Tin Box」(『FIORELLO』)
    フィリップ・ボスコ Philip Bosco
  • 「Hey There」(『THE PAJAMA GAME』)
    ブレント・バレット Brent Barrett
  • 「That's Him」(『ONE TOUCH OF VENUS』)
    メリッサ・エリコウ Melissa Errico
  • 「The Eagle and Me」(『BLOOMER GIRL』)
    ジュビラント・サイクス Jubilant Sykes
  • 「Finale」(『ZIEGFELD FOLLIES OF 1936』)
    ハワード・マッギリン Howard McGillin

   (intermission)

  • 「Love Makes the World Go Round」(『CARNIVAL』)
    デイヴィッド・コスタビル David Costabile
  • 「Hurry! It's Lovely Up Here」(『ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE FOREVER』)
    クリスティン・チェナウェス
  • 「Artificial Flowers」(『TENDERLOIN』)
    パトリック・ウィルスン Patrick Wilson
  • 「The Gentleman Is a Dope」(『ALLEGRO』)
    クリスティン・エイバソウル
  • 「I Wish I Were In Love Again」(『BABES IN ARMS』)
    クリストファ・フィッツジェラルド Christopher Fitzgerald & ジェシカ・ストーン Jessica Stone
  • 「Ridin' On the Moon」(『ST. LOUIS WOMAN』)
    スタンリー・ウェイン・マティス
  • 「One Hundred Easy Ways」(『WONDERFUL TOWN』)
    ドナ・マーフィ Donna Murphy
  • 「Sing For Your Supper」(『THE BOYS FROM SYRACUSE』)
    レベッカ・ルーカー Rebbecca Luker、サラ・ユーリアート・ベリー Sarah Uriarte Berry & デビー・グラヴィット Debbie Gravitte
  • 「Some Girl Is On Your Mind」(『SWEET ADELINE』)
    ハワード・マッギリン、スティーヴン・ゴールドスタイン Steven Goldstein、ヒュー・パナロ Hugh Panaro & パティ・コーエナー Patti Cohenour
  • 「Nowadays/Hot Honey Rag」(『CHICAGO』)
    アン・ラインキング Ann Reinking & ビビ・ニューワース Bebe Neuwirth
  • 「You're Just In Love」(『CALL ME MADAM』)
    タイン・デイリー

 正直に言うと、出演者は、例えば『マイ・フェイヴァリット・ブロードウェイ MY FAVORITE BROADWAY』あたりと比べると、知名度という点でイマイチ大物感に欠ける。最初と最後に“重し”として置かれるヴェテランがタイン・デイリー(89-90年シーズンのリヴァイヴァル版『ジプシー GYPSY』に主演)だというあたりに、それは顕著だ(ジュリー・アンドリューズ Julie Andrews やライザ・ミネリ Liza Minnelli に比べると、ってことですけど)。
 けれども、チェナウェス(大人気)とエイバソウルのトニー賞受賞 W(ダブル)クリスティンや、今やファントム役者として知られるようになったハワード・マッギリンらを軸にして主演級の実力派を緩急をつけて並べていく構成は、(嫌味に聞こえるかもしれないことを承知で言えば)比較的マメにブロードウェイの舞台を観てきた者にとっては充分に面白い。そして、なにより、ラス前に用意された目玉のナンバーが。
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(11/16/2002)

Copyright ©2002 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro

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