Musical's ads @ Duffy Square 11/29/2017

[ゆけむり通信Vol.133]

11/27-12/3/2017


  • 11月27日21:30
    『アビー・ペイン&クリス・アンセルモ Abby Payne & Chris Anselmo』
    JOE'S PUB at PUBLIC THEATER 425 Lafayette Street
  • 11月28日14:00
    『クリスマス・スペクタキュラー CHRISTMAS SPECTACULAR』
    AMBASSADOR THEATRE 215 West 49th Stree
  • 11月28日19:00
    『百日 HUNDRED DAYS』
    NEW YORK THEATRE WORKSHOP 215 West 49th Stree
  • 11月29日14:00
    『M・バタフライ M.BUTTERFLY』
    CORT THEATRE 243 West 47th Street
  • 11月29日20:00
    『ワンス・オン・ディス・アイランド ONCE ON THIS ISLAND』
    CIRCLE IN THE SQUARE 243 West 47th Street
  • 11月30日13:30
    『アニー ANNIE』
    PAPER MILL PLAYHOUSE Millburn, New Jersey
  • 11月30日19:00
    『スポンジ・ボブ SPONGEBOB SQUAREPANTS』
    PALACE THEATRE 243 West 47th Street
  • 12月 1日20:15
    『クロス・ザット・リヴァー CROSS THAT RIVER』
    59E59 THEATRE 59 East 59th Street
  • 12月 2日14:00
    『マッド・ワンズ THE MAD ONES』
    59E59 THEATRE 59 East 59th Street
  • 12月 2日17:45
    『プレイリー・ホーム・コンパニオン PRAIRIE HOME COMPANION』
    TOWN HALL 123 West 43rd Street
  • 12月 2日21:30
    『サラ・ノートン~クローゼットに嵌って Sarah Naughton: Trapped In The Closet』
    54BELOW 59 East 59th Street
  • 12月 3日15:00
    『羊を数える COUNTING SHEEP』
    3LD Art and Technology Center 80 Greenwich Street
  • 12月 3日19:00
    『ウェイトレス WAITRESS』
    BROOKS ATKINSON THEATRE 256 West 47th Street
* * * * * * * * * *

 とりあえず、作品リストのみアップ。

(2/12/2018)


 『ワンス・オン・ディス・アイランド』は、スティーヴン・フラハーティ Stephen Flaherty(作曲)×リン・アーレン Lynn Ahrens(作詞)コンビの出世作で、演出・振付が後に『ラグタイム RAGTIME』で再び組むことになるグラシエラ・ダニエル Graciela Daniele。オフから移ってのブロードウェイ初演は1990年10月に幕を開けている。翌年の6月と7月に観ているが、その時の感想は次の通り。
 [小ぢんまりとした劇場で熱いステージを見せてくれたのが、『ワンス・オン・ディス・アイランド』。
 場所はフランス領アンティル諸島のとある島。時はある嵐の夜。登場する 11人はオール黒人キャストで、The Storytellers とプレイビルには書いてある。嵐を怖がって泣いている子供に、島の人々が“ある女の子の恋の物語”を話して聞かせる、という設定だ。
 そのお話は、表向きは人魚姫に似た悲恋物語だが、被抑圧者からの階級的視点も持っている。素晴らしいのは、生命力溢れるダンスと躍動的で豊かな音楽、そして、それらを見事に生かした、残酷さと温かさを併せ持った幻想的な演出。
 ここでは特に音楽の話を。
 ブロードウェイ・ミュージカルの音楽として異色なことは、バック・ミュージシャンの編成を見てもわかる。計5人で、キーボード+ピアノ、キーボード、ベース、パーカッション、木管。奏でられるのは、パーカッションを強調したカリブ風ゴスペルといった趣のサウンドだ。舞台になったフランス領アンティル諸島と言えばマルティニークが思い浮かぶが、ここでの音楽は、マラヴォアやカリの音楽ともズークとも違う。むしろ、その南に位置するトリニダッド・トバゴのカリプソの要素が強い。
 もちろんブロードウェイ伝統のオペレッタ的要素が下地になってはいるが、歌唱法は明らかにアフリカ的傾向を重視していてダイナミック。コーラスワークも魅力的。]
 カリブ海文化を反映した濃い内容と音楽に感銘を受けている。この時の主演の少女が、今『サマー SUMMER:The Donna Summer Musical』に出ているラシャンズ LaChanze。
 間に2012年のペイパーミル・プレイハウス公演を挟んで、個人的には今回が3つ目のプロダクションとなるが、これまで以上にカラフルな印象。それはもっぱら装置や衣装の色合いのせいだが、役者たちが開演前から、サークル・イン・ザ・スクエア劇場ならではの客席に囲まれた中央の舞台上で、島の生活の日常のごとくにワサワサと動き回っているという雰囲気もある。過去の2公演は、寓話というよりも神話に近い印象の内容に合わせて、衣装の鮮やかさ等を超えて、深い暗闇を感じさせた。アフリカからカリブに伝わった呪術的な暗闇。
 今回の舞台は、そうした空気は引き継ぎつつ、そこに今日的で現実的な“難民”のイメージをダブらせようとしたんじゃないかという気がする。劇中劇に入る前の日常の装置や衣装にアメリカ文化を感じさせるアイテムを紛れ込ませてあるのも、そういう意図かな、と。ただし、その辺りは、成否相半ばかも。
 とはいえ、元々がよく出来た作品なので、観る価値は大いにあります。演出はリヴァイヴァル版『春のめざめ SPRING AWAKENING』のマイケル・アーデン Michael Arden、振付はカミール・A・ブラウン Camille A. Brown。

 『スポンジ・ボブ』は、音楽のクレジットに複数のロック系ミュージシャンの名前が挙がっていたので、てっきり既成曲を使ったジュークボックス・ミュージカルかと思っていたら、とんでもない。TV版や映画版とも違う、ほとんどが書き下ろしという贅沢な作りになっていることがわかって、うれしくなった作品。
 スポンジ・ボブたちの住む平和な海底都市に大きな地震が起こることをきっかけに始まる混乱と陰謀。地震の原因である火山の噴火を止められるのか? 陰謀の行方は? という話の中で、様々なキャラクターが自己主張的ショウ場面を繰り広げる。
 アイディアいっぱいの装置の中で展開されるショウ場面の1つ1つが楽しく、シンディ・ローパー Cyndi Lauper(『キンキー・ブーツ KINKY BOOTS』)、サラ・バレリス Sara Bareilles(『ウェイトレス WAITRESS』)といったミュージカルでもすでに業績のある人から、ジョン・レジェンド John Legend、フレイミング・リップス The Flaming Lips、パニック!アット・ザ・ディスコ Panic! at the Disco、スティーヴン・タイラー&ジョー・ペリー(エアロスミス) Steven Tyler & Joe Perry、ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ They Might Be Giants といった面々までの書く楽曲もいい。といった具合で、大人も十分に楽しめる出来。
 演出は、オフの名作『フロイド・コリンズ FLOYD COLLINS』をアダム・ゲテール Adam Guettel(作曲・作詞)と組んで作ったティナ・ランドウ Tina Landau。
 日本人観光客としては、地震の後に根拠なく住民たちを家に帰そうとする市長の姿が現実とダブってゾッとした。

 以上、第2次アップ。

(5/1/2018)


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