New York City Ballet 60th Anniversary Ad 6/3/2015

[ゆけむり通信Vol.119]

5/31-6/3/2015


  • 5月31日19:00
    『前奏曲 PRELUDES』
    CLAIRE TOW THEATRE(at LINCALN CENTER) 1681 Broadway
  • 6月 1日20:00
    『クリントン CLINTON The Musical』
    NEW WORLD STAGES 340 West 50th Street
  • 6月 2日19:30
    『ネバーランド FINDING NEVERLAND』
    LUNT-FONTANNE THEATRE 205 West 46th Street
  • 6月 3日14:00
    『夜中に犬に起こった奇妙な事件 THE CURIOUS INCIDENT OF THE DOG IN THE NIGHT-TIME』
    ETHEL BARRYMORE THEATRE 243 West 47th Street
  • 6月 3日19:00
    『エバー・アフター EVER AFTER』
    PAPER MILL PLAYHOUSE Millburn, New Jersey
* * * * * * * * * *

 ブロードウェイの新登場ミュージカルを全て観たにもかかわらず、トニー賞を前に再びニューヨークを訪れたのは、このところ興味深い新作がかかるペーパーミル・プレイハウスの『エバー・アフター』と、ストレート・プレイながらトニー賞で振付賞の候補となった『夜中に犬に起こった奇妙な事件』を観るため。
 まずは、その2作の感想を。
 ちなみに、『ネバーランド』を再見したのは、そのトニー賞で全く候補にならなかったから。ひねくれてます(笑)。

 『エバー・アフター』は、シンデレラ物語を現実的な視点(?)で読み替えた同名映画(1998年)の舞台ミュージカル化。2013-2014年シーズンのブロードウェイ登場を予告されたものの、未だ実現していない舞台だ。
 作曲ジナ・ゴールドリッチ Zina Goldrich、作詞(脚本も)マーシー・ハイズラー Marcy Heisler、演出・振付キャスリーン・マーシャル Kathleen Marshall。役者の目玉は悪い義母役のクリスティーン・エバーソール Christine Ebersole。 シンデレラ役は『ロッキー ROCKY』のエイドリアン役でブロードウェイに登場したマーゴ・サイバート Margo Seibert。
 エバーソールの存在感はさすがだったが、それを除けば、正直あまり印象に残らない。楽曲が決め手に欠けるのが最大の原因か。キャスリーン・マーシャルの振付も不発。こちらの期待が大き過ぎたかもしれない。

 ロンドンのナショナル・シアターから来た『夜中に犬に起こった奇妙な事件』は面白い作品だった(脚本サイモン・スティーヴンス Simon Stephens、原作マーク・ハッドン Mark Haddon,演出マリアンヌ・エリオット Marianne Elliott)。
 15歳の少年クリストファは数学に関する天才だが、日常的な対人関係に難がある。しかも、両親は別居していて、共に暮らす父親は、愛情は抱きながらも対処の仕方がわからない。そんな中、隣人の飼い犬が殺され、その嫌疑がクリストファにかかる。それをきっかけに、少年は行動し始め……。結果的には、少年が、両親も含め周りの世界とある程度コンタクトし、それなりの理解も得る、という話。
 おそらく極めて数学的な主人公の頭の中を象徴させたのだろう、三方の壁と床が方眼状にデザインされていて、それぞれの方眼に別の映像を映し出すことが出来るし、一部の方眼はロッカーのように引き出すことも出来る。その機能を駆使して、閉じられた舞台空間を様々に変化させ、主人公の心の動きを表すと共に、空間的な移動も表していく。それらにシンクロして音像も目まぐるしく動く(装置・衣装バニー・クリスティ Bunny Christie、照明パウル・コンステイブル Paule Constable、映像フィン・ロス Finn Ross、音響イアン・ディキンソン Ian Dickinson、音楽エイドリアン・サットン Adrian Sutton)。劇場全体が少年の脳内に飲み込まれる印象だ。
 ちなみに、トニー賞で候補となった“振付”は、時折ストレート・プレイのクレジットで見かける“movement”と呼ばれるもので、役者たちの動きが連動して踊っているかのごとき印象になる。それはそれで見事だったが、別に“振付”でトニー賞候補にしなくても……とは思った。

 再見した『ネバーランド』は、バリー役がマシュー・モリソン Matthew Morrison ではなく代役(ケヴィン・カーン Kevin Kern)だったが、関係なくグッと来た。
 わかりやすい話でもあるので、オススメしたい。

 

 以上、第1次アップでした。

(10/12/2015)

Copyright ©2015 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro

previous/next

Let's go to BROADWAY

How to get TICKETS

[TITLE INDEX]


[HOME]