BEATIFUL ad on the wall of the parking at 8th Avenue 11/21/2013

[ゆけむり通信Vol.110]

11/19-11/24/2013


  • 11月19日19:30
    『月に向かって TOWARDS THE MOON』
    59E59 THEATER C 59 East 59th Street
  • 11月20日14:00
    『クリスマス・キャロル A CHRISTMAS CAROL』
    THEATRE AT ST. CLEMENT'S 423 West 46th Street
  • 11月20日20:00
    『紳士の愛と殺人ガイド A GENTLEMAN'S GUIDE TO LOVE AND MURDER』
    WALTER KERR THEATRE 219 West 48th Street
  • 11月21日14:00
    『父さんのついた嘘 LIES MY FATHER TOLD ME』
    BARUCH PERFORMING ARTS CENTER(NAGELBERG THEATER) 150 East 25th Street
  • 11月21日20:00
    『着地 THE LANDING』
    VINEYARD THEATRE 108 East 15th Street
  • 11月22日20:00
    『アフター・ミッドナイト AFTER MIDNIGHT』
    BROOKS ATKINSON THEATRE 256 West 47th Street
  • 11月22日23:00
    『ジェイソン・ロバート・ブラウン Jason Robert Brown』
    54 BELOW West 54th Street
  • 11月23日20:00
    『ビューティフル BEAUTIFUL:The Carole King Musical』
    STEPHEN SONDHEIM THEATER 124 West 43rd Street
  • 11月23日19:30
    『真夏の夜の夢 A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM』
    THEATRE FOR A NEW AUDIENCE(POLONSKY SHAKESPEARE CENTER) 262 Ashland Place, Brooklyn
  • 11月24日15:00
    『リトル・ミス・サンシャイン LITTLE MISS SUNSHINE』
    SECOND STAGE THEATRE 305 West 43rd Street
  • 11月24日19:00
    『ファン・ホーム FUN HOME』
    NEWMAN THEATER at PUBLIC THEATER 425 Lafayette Street
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 11月ニューヨークの主目的は、ブロードウェイの新作3本(『紳士の愛と殺人ガイド』『アフター・ミッドナイト』『ビューティフル』)。
 いずれも、まずまずの出来だった。

 が、例によって、とりあえず第1次アップはリストのみ。

(2/16/2014)

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 第2次アップは、オンの新作3本。

 『紳士の愛と殺人ガイド』
 1909年のロンドン。公爵の身分を引き継ぐことが出来ることに気づいた男が、他の継承可能者を殺していく、という話。……なのだが、実は11月の観劇後のメモを読んでも、具体的に何も浮かんでこない。たぶんウトウトしてだんでしょう。なので2月に観直したしだい。結果、多少は覚えていることが判明してホッとした(笑)。
 資料によれば、大元はロイ・ホーニマン Roy Horniman の1907年の小説「ISRAEL RANK:The Autobiography of a Criminal」で、後に映画『カインド・ハート KIND HEARTS AND CORONETS』(1949)になっている。その映画で被害者8人をアレック・ギネス Alec Guinness が1人で演じたことが話題になったとか。それを踏襲したのが、この舞台、ということのようだ。
 舞台上に、もう1つ別の舞台がある、という入れ子形式。というのも、殺人容疑で逮捕された主人公の回想手記、という語り口だから。つまり、回想部分が舞台上の舞台で演じられる。ロンドンが舞台ということもあり、皮肉な笑いも含めて、全体にミュージック・ホールの雰囲気が濃厚。視覚的な仕掛けも豊富で(例えば、ヒッチコックの『めまい VERTIGO』の落下シーンを思わせる趣向あり)、非常に楽しい(なのに忘れるか?)。
 1人8役を演じるのは、ジェファーソン・メイズ Jefferson Mays。2004年のトニー賞プレイ主演男優賞を『アイ・アム・マイ・オウン・ワイフ I AM MY OWN WIFE』で受賞している。さもありなんと思わせる“怪演”で(かなりな早替りも含め)、大いに湧かせる。対する主人公は、ブライス・ピンカム Bryce Pinkham。『ブラッディ・ブラッディ・アンドリュー・ジャクソン BLOODY BLOODY ANDREW JACKSON』『ゴースト GHOST:The Musical』の助演で個性を発揮した人で、こちらも、なかなか灰汁(あく)が強い。女優陣も、主人公を張り合う美女2人(リサ・オヘア Lisa O'Hare、ローレン・ウォーシャム Lauren Worsham)他、強力。

 『アフター・ミッドナイト』は、ハーレム全盛時代のコットン・クラブのショウの再現を装うショウ(演出・振付/ウォーレン・カーライル Warren Carlyle)。
 歌、ダンス(ことにアクロバティックなダンス)、演奏、みな良いが、短くて(全1幕90分程度)物足りない。
 開幕当初の目玉は、アメリカン・アイドル出身のファンタジスタ Fantasia (Barrino)だったが、その後、このスター格を入れ替えつつ続演中。今は、トニ・ブラックストン Toni Braxton と ベイビーフェイス Kenny "Babyface" Edmonds が出ている。が、事実上の主演は、デューレイ・ヒル Dulé Hill(『ノイズ/ファンク NOISE/FUNK』)とエイドリアン・レノックス Adriane Lenox。

 『ビューティフル』は、キャロル・キング Carol King の伝記ミュージカルで、まだ10代のキャロルが音楽出版社アルドン・ミュージックに楽曲を持ち込むところから、アルバム『タペストリー TAPESTRY』ヒット後のカーネギー・ホール・コンサートまでが描かれる。幕開きとフィナーレが、そのコンサートで、間に回想を挟む構成。
 ドラマとしては楽曲作家コンビで夫でもあったジェリー・ゴフィン Gerry Goffin との関係がメイン。それと並行して、やはり楽曲作者であるバリー・マン Barry Mann とシンシア・ワイル Cynthia Weil のカップルも描かれる。ゴフィンの、ティーンエイジ・ポップスばかりを書くことに対するコンプレックスと薬物依存とで離婚することになるのがドラマのクライマックスだが、2人が知り合って成功していく前半が楽しく、脇のマン&ワイルの関係がコミカルに描かれていることもあって、全体の印象は重苦しくはない。音楽業界内部の描き方もさらりとしたもの。
 主演のジェシー・ミューラー Jessie Mueller は、ハリー・コニック・ジュニア Harry Connick, Jr. 主演の『晴れた日に永遠が見える ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE FOREVER』で1940年代の女性ジャズ歌手を演じて [歌い手としての魅力を充分に発揮] した人。ここでも、必ずしも“そっくりショウ”ではないにもかかわらず、キャロル・キングを思わせつつ歌を魅力的に聴かせている。アレンジも、あえてオリジナルに忠実にはせず、しかしながらオリジナルを髣髴させる、という手法が功を奏している。
 キャロル・キングやマン&ワイルの楽曲に興味のない人にどう映るのかわからないが、50年代後半から60年代初頭にかけての、ニューヨークが舞台の、ほろ苦い青春ドラマとして、充分に楽しめるのではないだろうか。

(3/29/2014)

Copyright ©2014 MIZUGUCHI‘Misoppa’Masahiro

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