NYMF's Hub at 42nd St. 7/25/2012

[ゆけむり通信Vol.103]

7/24-7/29/2012


  • 7月24日17:00
    『フォーエヴァーマン FOREVERMAN』(NYMF)
    PTC PERFORMANCE SPACE 555 West 42nd Street
  • 7月24日20:00
    『グルーヴ・ファクトリー THE GROOVE FACTORY』(NYMF)
    THEATER AT ST. CLEMENTS 423 West 46th Street
  • 7月25日13:00
    『スウィング・ステート SWING STATE』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Main Stage) 354 West 45th Street
  • 7月25日17:00
    『ザパタ! ZAPATA!』(NYMF)
    PERSHING SQUARE SIGNATURE CENTER 480 West 42nd Street
  • 7月25日21:00
    『ヘンリーと暮らす LIVING WITH HENRY』(NYMF)
    PTC PERFORMANCE SPACE 555 West 42nd Street
  • 7月26日12:00
    『ハンガリーの夜 HUNGARIAN NIGHTS』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Upstairs) 354 West 45th Street
  • 7月26日17:00
    『ハーヴェイ・ミルクへの手紙 A LETTER TO HARVEY MILK』(NYMF)
    PERSHING SQUARE SIGNATURE CENTER 480 West 42nd Street
  • 7月26日20:00
    『アメリカ最後の喫煙者 THE LAST SMOKER IN AMERICA』
    WESTSIDE THEATRE(Upstairs) 407 West 43rd Street
  • 7月27日12:00
    『ゼルダ ZELDA』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Upstairs) 354 West 45th Street
  • 7月27日17:00
    『シェルター SHELTER』(NYMF)
    PTC PERFORMANCE SPACE 555 West 42nd Street
  • 7月27日20:00
    『スタンド・トール STAND TALL』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Main Stage) 354 West 45th Street
  • 7月27日23:00
    『キャバレー・グリム LE CABARET GRIMM』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Main Stage) 354 West 45th Street
  • 7月28日11:00
    『マイ・パーフェクト・ペット MY PERFECT PET』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Main Stage) 354 West 45th Street
  • 7月28日15:00
    『ドッグファイト DOGFIGHT』
    SECOND STAGE THEATRE 305 West 43rd Street
  • 7月28日18:00
    『2012年のトラヴェスティーズ TRAVESTIES OF 2012』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Upstairs) 354 West 45th Street
  • 7月28日21:00
    『プリズン・ダンサー PRISON DANCER』(NYMF)
    THEATER AT ST. CLEMENTS 423 West 46th Street
  • 7月29日12:00
    『マリーナ MARINA』(NYMF)
    45TH STREET THEATRE(Upstairs) 354 West 45th Street
  • 7月29日15:00
    『ブリング・イット・オン BRING IT ON』
    ST. JAMES THEATRE 246 West 44th Street
  • 7月29日19:30
    『レント RENT』(NYMF)
    NEW WORLD STAGES(Stage 1) 340 West 50th Street
* * * * * * * * * *

 今回の渡紐の目玉は、ブロードウェイの新登場作『ブリング・イット・オン』と“ニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァル NEW YORK MUSICAL THEATER FESTIVAL(NYMF)”。
 後者は、ミッドタウンの複数の小さな劇場で 3週間にわたって行なわれるミュージカルのショウケースで、約 30のプロダクションが数回ずつの公演を期間中の様々な時間に振り分けて上演するので、例えば上記のリストのように 1日に 4公演を観たりすることも可能。 2004年以来、毎年秋(9月〜10月)に行なわれていたが、今年から 7月に移動した。個人的には第 2回に偶然遭遇して以来、このイヴェントの開催に合わせて毎年渡紐している。

 ……と言いつつ、なにはともあれ、ブロードウェイの新作ミュージカルの感想をアップしておく。

 昨シーズンの末に突然登場し瞬く間に消え去った『奇跡を呼ぶ男 LEAP OF FAITH』の上演劇場に、入れ替わるように姿を現したのが『ブリング・イット・オン』。ハイ・スクールのチアリーディングの話、と聞いて、『ハイ・スクール・ミュージカル HIGH SCHOOL MUSICAL』的な作品を想像していたが、ドラマとしては、はるかによく出来ていた。元は 2000年の同名映画らしい(未見)が、かなり手を加えてあるようだ。ショウ場面も力が入っていて、見どころは多い。ことに、チアリーディングのアクロバティックな場面は、明らかにその道のプロが加わっていて、スリリングで迫力充分。それだけでも観る価値がある。
 ワスプ(WASP)色の強い優良校で、競争を勝ち抜き、夢だったチアリーディングのキャプテンとなって順風満帆のキャンベル。ところが、突然の学区変更により、低所得者層が多く人種も雑多な学校に転校になる。当然のごとく、ここで新たに仲間を募ってチアリーディングのチームを作ることになるわけだが、そこでヒロインであるキャンベルが“ひどい裏切り”をする展開がユニーク。住む世界の違う彼女に心を開いてくれた新たな“仲間”たちに、彼らの弱みにつけこむようなウソを言って、やる気にさせ、チームを作るのだ。と言うのも、転校するはめになった裏に、かわいい顔をした空恐ろしい後輩の謀略があったことがわかり、キャンベルが手段を選ばないほどの激しい復讐心を燃やしたからなのだが、結局は自分も、自分を陥れた相手と同類だったことに気づき、目を覚ます。が、時すでに遅く、“仲間”たちの心は冷めきって……。第 1幕終わり。
 ※(9/16/2012追記) 大いなる勘違いでした。第 1幕は、後輩の謀略を知って復讐を誓うところで終わり。“裏切り”は第 2幕に入ってからです。
 第 2幕の展開はご想像にお任せしたいが(笑)、メインになるのは、後輩との戦いではなく、裏切ってしまった新たな“仲間”からの信頼の回復であり、その過程でのヒロインの人間的成長、ということになる。
 ここで、うまいのは、ヒロインの裏切りを観客に納得させる“悪役”(=後輩)のキャラクター表現。極端に裏表のある自分本位の女子なのだが、彼女の裏の顔を表わすショウ・ナンバーがあって、そこでは、まるで舞台版『スパイダー・マン SPIDER-MAN:TURN OFF THE DARK』に出てくる怪人たちのように大袈裟で徹底した“ワル”になる。その誇張した表現が、@表のドラマのシリアスな雰囲気を中和させる、と同時に、Aこの世の悪ってやつは実のところ笑えるくらいにひどいことを知らしめもする。
 ※(9/16/2012追記) ここも記憶の混同がありました。後輩が“怪人たち”のようになるのはヒロインの妄想の中でした。“裏の顔を表わすショウ・ナンバー”は乙女チックな表現になってます。それが逆に怖い。その後、“怪人たち”的な顔も表に出てきます。いずれにしても、分析の主旨は変わりません。
 あと、ヒロインに付いて回る三枚目キャラながら肝心のところでビシッとキメる、『ヘアスプレイ HAIRSPRAY』で言えばペニーに当たる役、ブリジェットの存在も効いている。
 そのブリジェットを演じたライアン・レッドモンド Ryann Redmond や、キャンベル役のテイラー・ラウダーマン Taylor Louderman(彼女もテイラー・スウィフト同様、親がジェイムズ・テイラー・ファンだったのか?)を含め、主要キャスト 5人は全員ブロードウェイ・デビューだが、その内、新たな“仲間”の中心ダニエル役は、来日もしたアポロ・シアター版『ドリームガールズ DREAMGIRLS』で第三の女ローレルを演じたアドリーヌ・ウォーレン Adrienne Warren だった。
 作曲/トム・キット Tom Kitt(『正常の隣 NEXT TO NORMAL』)+リン・マニュエル・ミランダ Lin-Manuel Miranda(『イン・ザ・ハイツ IN THE HEIGHTS』)、作詞/アマンダ・グリーン Amanda Green(『ハイ・フィデリティ HIGH FIDELITY』)+リン・マニュエル・ミランダ、脚本/ジェフ・ホウィッティ Jeff Whitty(『アヴェニューQ AVENUE Q』)、演出・振付/アンディ・ブランケンビューラー Andy Blankenbuehler(『イン・ザ・ハイツ IN THE HEIGHTS』振付)と、ここ 10年ほどの間にブロードウェイに登場した力作・話題作に関わったスタッフが集結しての直球勝負。さて、当たるか。

 残りは近い内に。乞うご期待(笑)。

(9/12/2012)
(last revised 9/16/2012)

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