『ノイズ/ファンク』ファン必見の映画

 [MY FAVORITES]に書こうかとも思ったのだが、ミュージカル映画でもないので、ここに。

 『ノイズ/ファンク NOISE/FUNK』こと『ブリング・イン・ダ・ノイズ、ブリング・イン・ダ・ファンク BRING IN 'DA NOISE, BRING IN 'DA FUNK』ファンにオススメなのが、映画『バスキア BASQUIAT』

 ジャン=ミシェル・バスキアは70年代末から80年代にかけて活躍した実在のポップ・アーティストで、88年、27歳で亡くなっている。
 映画の舞台はニューヨークで、無名のバスキアが世に出ていく様子が描かれるのだが、注目は主演のジェフリー・ライト Jeffrey Wright。パンフレットには『エンジェルズ・イン・アメリカ ANGELS IN AMERICA』でトニー賞を獲ったことが書かれてあるが、彼がこの映画の後に参加したのが『ノイズ/ファンク』。ラッパー、ダ・ヴォイスとして狂言回し的役割を果たしているのが彼だ。
 無邪気、繊細、奔放……、実に魅力的なバスキア像を作り出している。

 アンディ・ウォーホルそっくりのデイヴィッド・ボウイやデニス・ホッパーなどの主要キャストの他、ウィレム・デフォーやクリストファー・ウォーケンらがチョイ役で印象的に登場するなど役者陣が充実していて、それだけでも楽しいが、それ以上に僕は、この映画に『ノイズ/ファンク』に通じる空気を感じて、それが面白かった。
 カリビアン・アフロ・アメリカン、バスキアの姿を借りた『ノイズ/ファンク』別働隊。そんな感じ。

 まあ、そうしたことを別にしても、いい映画なので、ぜひ。
 そうだ。逆にこの映画が気に入ったら『ノイズ/ファンク』を観に行ってください。
 直感ですが、『フィッシャー・キング FISHER KING』を好きな人にはピッタリ、という気がします。

 監督・脚本、ジュリアン・シュナベール Julian Schnabel。東京ではシネスイッチ銀座で7月18日まで。恵比寿ガーデンシネマでもやってます。

 余談1。
 バスキアがタクシーを拾えないシーンには、『ノイズ/ファンク』ファンならわかると思うが、苦笑しました。

 余談2。
 バックに流れる音楽は既成のもので、チャーリー・パーカーからストーンズ、PILまで振幅が激しいが、違和感はなく、美しい。そんな中、最後のクレジットが流れ始める時にかかる歌が印象的で、どこかで聴いたことがあるぞと思って考えていたら、柳原幼一郎が名盤『ドライブ・スルー・アメリカ DRIVE THRU AMERICA』でカヴァーしていた「Hallelujah」だった。
 この曲の作者に関する映画パンフ(値段の割に充実してます)のクレジット、間違ってませんか、関係者の方。

(6/28/1997)

Copyright ©1997 Masahiro‘Misoppa’Mizuguchi

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