14-15年トニー賞発表と感想

 トニー賞が発表になりました。予想の当否と言い訳をお楽しみください(予想の詳しい根拠はこちらです)。
 過去 17シーズンの予想結果はこちら→97-98年98-99年99-00年00-01年01-02年02-03年03-04年04-05年05-06年06-07年07-08年08-09年09-10年10-11年11-12年12-13年13-14年

 毎度の前置きですが、トニー賞は興行成績に直接影響が出るのでプロダクション側にとっては重要だけれども、選考には政治的判断による偏りもあるので、観客である我々にとっては“話のタネ”に過ぎません。必ずしも作品選びの基準にはならないことも、心に留めておいてください。
 各作品の簡単な感想は下のタイトルにリンクを貼ってあります(一部未アップ)。

 受賞作品・受賞者は赤字が審査員の投票予想、が僕の投票です。

 作品別受賞数は次の通り。左の数字がノミネーション数、右が受賞数(▲はリヴァイヴァル)。
 [P]の付いた作品はプレイですが、振付賞候補に入ったので挙げてあります。この作品のノミネーション数 (1) は、その振付賞候補のみを採り上げたもので、実際にはプレイの範疇で作品賞も含め多数候補になっています(プレイの作品賞を含め5部門で受賞)。

 このシーズンに登場してノミネーションに名前の挙がらなかった作品は、(プレヴュー開始順に)『HOLLER IF YA HEAR ME』『SIDE SHOW』▲、『HONEYMOON IN VEGAS』『FINDING NEVERLAND』『IT SHOULDA BEEN YOU』『DOCTOR ZHIVAGO』。なんと6本!
 なお、今シーズンは音響デザイン賞がありません。


  • 作品賞
     『AN AMERICAN IN PARIS』
     『FUN HOME』
     『SOMETHING ROTTEN!』
     『THE VISIT』
  • リヴァイヴァル作品賞
     『THE KING AND I』
     『ON THE TOWN』
     『ON THE TWENTIETH CENTURY』
  • 主演女優賞
     Kristin Chenoweth 『ON THE TWENTIETH CENTURY』
     Leanne Cope 『AN AMERICAN IN PARIS』
     Beth Malone 『FUN HOME』
     Kelli O'Hara 『THE KING AND I』
     Chita Rivera 『THE VISIT』
  • 主演男優賞
     Michael Cerveris 『FUN HOME』
     Robert Fairchild 『AN AMERICAN IN PARIS』
     Brian d'Arcy James 『SOMETHING ROTTEN!』
     Ken Watanabe 『THE KING AND I』
     Tony Yazbeck 『ON THE TOWN』
  • 助演女優賞
     Victoria Clark 『GIGI』
     Judy Kuhn 『FUN HOME』
     Sydney Lucas 『FUN HOME』
     Luthie Ann Miles 『THE KING AND I』
     Emily Skeggs 『FUN HOME』
  • 助演男優賞
     Christian Borle 『SOMETHING ROTTEN!』
     Andy Karl 『ON THE TWENTIETH CENTURY』
     Brad Oscar 『SOMETHING ROTTEN!』
     Brandon Uranowitz 『AN AMERICAN IN PARIS』
     Max von Essen 『AN AMERICAN IN PARIS』
  • 楽曲賞
     Jeanine Tesori(Music), Lisa Kron(Lyrics) 『FUN HOME』
     Sting(Music and Lyrics) 『THE LAST SHIP』
     Wayne Kirkpatrick and Karey Kirkpatrick(Music and Lyrics) 『SOMETHING ROTTEN!』
     John Kander(Music), Fred Ebb(Lyrics) 『THE VISIT』
  • 脚本賞
     Craig Lucas 『AN AMERICAN IN PARIS』
     Lisa Kron 『FUN HOME』
     Karey Kirkpatrick and John O'Farrell 『SOMETHING ROTTEN!』
     Terrence McNally 『THE VISIT』
  • 演出賞
     Sam Gold 『FUN HOME』
     Casey Nicholaw 『SOMETHING ROTTEN!』
     John Rando 『ON THE TOWN』
     Bertlett Sher 『THE KING AND I』
     Christopher Wheeldon 『AN AMERICAN IN PARIS』
  • 振付賞
     Joshua Bergasse 『ON THE TOWN』
     Christopher Gattelli 『THE KING AND I』
     Scott Graham & Steven Hoggett 『THE CURIOUS INCIDENT OF THE DOG IN THE NIGHT-TIME』
     Casey Nicholaw 『SOMETHING ROTTEN!』
     Christopher Wheeldon 『AN AMERICAN IN PARIS』
  • 編曲賞
     Christopher Austin, Don Sebesky, Bill Elliott 『AN AMERICAN IN PARIS』
     John Clancy 『FUN HOME』
     Larry Hochman 『SOMETHING ROTTEN!』
     Rob Mathes 『THE LAST SHIP』
  • 装置デザイン賞
     Bob Crowley and 59 Productions 『AN AMERICAN IN PARIS』
     David Rockwell 『ON THE TWENTIETH CENTURY』
     Michael Yeargan 『THE KING AND I』
     David Zinn 『FUN HOME』
  • 衣装デザイン賞
     Gregg Barnes 『SOMETHING ROTTEN!』
     Bob Crowley 『AN AMERICAN IN PARIS』
     William Ivey Long 『ON THE TWENTIETH CENTURY』
     Catherine Zuber 『THE KING AND I』
  • 照明デザイン賞
     Donald Holder 『THE KING AND I』
     Natasha Katz 『AN AMERICAN IN PARIS』
     Ben Stanton 『FUN HOME』
     Japhy Weideman 『THE VISIT』

 ノミネーション段階で多くの疑問を抱いた今年のトニー賞。かなりの波瀾も予想しましたが、蓋を開けてみれば、審査員の投票予想で3、僕の投票で7の的中。審査員の動向を読み切れない中、10勝4敗は小波瀾といったところでしょうか。
 今年は役者関係が助演男優賞以外全ハズし。とはいえ、それも順当な結果(予想理由を読むと、けっこう的確(笑))。ようやく獲れたケリ・オハラ、おめでとう。でも去年の方がよかったよね(笑)。
 当たったのは多くが『ファン・ハウス FUN HOUSE』絡み。小規模でも、いい作品が評価されるのはうれしい。が、こうして見ると全体に小粒だったということか。だとしたら『ネバーランド FINDING NEVERLAND』もレースに参加させてあげたかったなと改めて思う。作品賞『巴里のアメリカ人 AN AMERICAN IN PARIS』に行かないでホッとしたが、編曲賞が行ったのは、同作品の感想で「編曲が全体にクラシック寄りで、いささか品が良すぎ。楽曲の内包するアメリカ音楽の豊かさを生かしきれていない気がした。」と書いただけに(行くのを予想しておきながら)複雑な気持ち。
 ちなみに、受賞しませんでしたが、『老貴婦人の訪問 THE VISIT』は美しい舞台ですし、『特急二十世紀号に乗って ON THE TWENTIETH CENTURY』は楽しいミュージカル・コメディです。お忘れなく。
 各賞の受賞予想理由はこちらです。

 決まり文句ですが、受賞しなかった作品はクローズの可能性が高くなりますので、お早めにどうぞ。

 というわけで、また来年。

(6/8/2015)


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